ITPの治療では、血小板数を正常な状態に回復させることが目標ではなく、危険な出血を予防できるような血小板数(3万/μL)を維持すること、かつ生活の質を向上させることが目標になります1)。
ITPの診断後は、まずピロリ菌の検査を行い、陽性の患者さんではピロリ菌の除菌治療を行います。
ピロリ菌検査の結果が陰性の患者さん、または除菌治療後に血小板数の増加がみられなかった患者さんのうち、血小板数が2万/μL未満の場合、あるいは重大な出血症状がみられる場合はITPに対する治療を検討します1)。
血小板の低下が著しく、出血症状が強い場合には、血小板輸血など緊急の治療を行う場合もあります。