免疫とは、ウイルスや細菌などの異物が体内に入ってきたり、あるいはがん細胞といった異常な細胞が体内にできたりすると、それを攻撃・排除しようとする体の防御システムです1)。
一方、何らかの原因で免疫に異常が生じると、異物ではなく自分の体を攻撃してしまう抗体、いわゆる自己抗体ができてしまうことがあります。ITPでは、血小板を攻撃してしまう自己抗体(抗血小板抗体)がつくられます2,3)。
抗血小板抗体は血小板に結合し、抗血小板抗体が結合した血小板の大部分は脾臓[ひぞう]という臓器に取り込まれ破壊されることで、血小板数が減少すると推定されています4)。
なお、一部の患者さんでは、ピロリ菌が血小板の減少に関係していると考えられています。